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2024年07月25日
大山地区アートのお祭り★コヅカアートフェスティバル
***2024年イベントは終了しました***
コヅカ・アートフェスティバル ~人と自然と地域をつなぐアートの祭典
コヅカ・アートフェスティバルは「人と自然をアートでつなぐ」をキーワードに、房総半島・鴨川市金束(こづか)にあるアートガーデン・コヅカでのアート展示、ワークショップ、パフォーマンスに加えて、近隣のカフェやアーティストのオープンアトリエをも含んだ、里山にゆるやかにひろがるネットワーク型のアートイベントです。約7000坪の里山、アートガーデン・コヅカで、毎年9日間にわたり開催しています。
日程 令和6年7月27日(土)~8月4日(日)
時間:11:00〜17:00
メイン会場:アートガーデン・コヅカ 鴨川市金束1710
初日27日(土)のコヅカアート盆踊り
以下は主催者代表、宮下昌也氏の【コヅカ・アートフェスティバル開催にあたってのごあいさつ】をまとめたものです。
コヅカ・アートフェスティバルには、2つのコンセプトがあります。「人と自然をアートでつなぐ」もうひとつは「自然・地域・ライフスタイルをオルタナティブ(もうひとつの)な視点で見つめる」です。ひと昔前は、都会の業界に売り込んで行くことが、アーティストとして成功への道とされていましたが、今は、それで本当に豊かになれるのか?と多くの人が疑問に思っています。それより、より良い環境の中で、家族や友人達と暮らしながら、自給的な発想で自己実現していくほうが幸せへの近道なのではないか?と気づき始めているのです。このアートフェスには地元以外にも、関東一円から30名を超えるアーティストやミュージシャンが参加しています。すべてのアーティストには参加条件として会場に足を運んでもらい、なぜこのような過疎農村地区の荒れた里山を会場にアートフェスをやるのか、ガイダンスを行ってその趣旨を理解してもらっています。みんな柔軟な感性で、この中山間地の歴史や、コンセプトの意味を理解し、独自の表現を展開しています。屋外ステージ作りなどの会場整備も、参加アーティストやボランティアによって進められています。切り出した間伐材など山にある素材を使い、できるだけ持ち出さず、持ち込まず、自分たちの手で。山そのものが展覧会場なので、里山整備も兼ねています。荒れて鬱そうとしていた山がどんどん明るい健康な姿に生まれ変わっています。経済優先の考え方のため見捨てられた里山を、アーティスト達がよみがえらせている。まさに「人と自然をアートでつなぐ」が具現化されています。そしてもうひとつ、このアートフェスの重要なファクターとしてオープンアトリエがあります。長狭地区の8つのアトリエが会期中来場者の受け入れをします。南房総のアーティストの作品は、ライフスタイルに深く根ざしています。作品を生活と切り離して美術館に飾るより、その作家の生活空間で味わうことで、その魅力がもっとも如実に伝わると思います。日本はもともと、世界が目を見張るほど庶民の生活の中にアートが生きている国だった訳ですから、自分たちの生活にアートを取り戻すきっかけに、このオープンアトリエがなればと思っています。こういった発想は、けして新しいものではなく、120年前にイギリスで起きた「アーツ&クラフツ運動」で、日本では「民芸運動」の中で、生活と芸術のあり方が追言されています。ただ、高度成長の荒波が、その発想を形骸化してしまいました。高度成長が終わった今こそ、先人の理念が地方発信のアートとして具現化していくかもしれません。古きものとの融合ということで、このアートフェスの会期を地元の例大祭とリンクするよう設定しました。お祭りは僕らの生活に残っている、もっとも生きた伝統的アート。このフェスも一過性のものでなく、続いていくものにしたいと思っています。南房総にはたくさんのアーティストが暮らしているのですから、各々をゆるやかにつなげることによって、内外に向けてアートの有用性を伝える機会にしていきたい。クラフトマンの作る質の高い日用品で生活の中にうるおいを加え、野外展示で里山にもう一度人と自然がふれあえる場所を作っていく。ワークショップで子供たちに物作りの楽しさを伝え、ライブで心に豊かさを与える。海の幸、山の幸のオイシイ環境にある南房総にアートが根付けば、本当に豊かな21世紀型のライフスタイルが創っていけると思っています。
コヅカアートフェスティバル実行委員会 代表 宮下昌也