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2025年10月25日

大山寺不動堂と宮殿が国の重要文化財(建造物)に

大山寺不動堂と宮殿が国の重要文化財(建造物)に指定されます。


国の文化審議会は令和7年10月24日(金)に開催される文化審議会文化財分科会の審議・議決を経て、大山寺不動堂1棟、宮殿1基を重要文化財(建造物)に指定することを文部科学大臣に答申します。鴨川市内の重要文化財(建造物)の指定は初めてで、市内の国指定文化財は、特別天然記念物「鯛の浦タイ生息地」、天然記念物「清澄の大スギ」と合わせて3件となります。



大山寺

所在地 鴨川市平塚1718番地1

建立年代 大山寺不動堂 享和2年(1802年)

     大山寺宮殿 元禄12年(1699年)

指定基準 (一)意匠的に優秀なもの

     (五)流派的または地方的特色において顕著なもの

大山寺は長狭平野の最西端に位置する高蔵山の山頂近くに所在し、明治以前まで天台宗に属する修験道の寺院として栄えた。現在は真言宗に属している。現在の不動堂は享和2年に建立され、220年余りが経過している。それ以前の不動堂は天正14年(1586年)に建立され、その216年後の享和2年に再建されたことになる。


不動堂の内陣に収められた宮殿は元禄12年の造営であり、濃密に施された彫刻や極彩色は千葉県内における早期の事例で、神野寺(君津市)や那古寺(館山市)などの大型宮殿の先駆例としても貴重である。


宮殿は本尊の木造不動明王坐像および両脇侍立像を収めるとともに天正期前身堂の来迎柱を内包し、須弥壇とともに独立した建築として一体で造立された独特の構造をもつ。


不動堂は、この宮殿を存置した状態で再建された稀有な五間堂であり、外陣まわりの二重虹梁などの架構は江戸後期の発達した様相を見せ当地域における寺院建築の時代の指標として重要である。


不動堂と宮殿は千葉県下における修験系寺院の近世的な展開と様相を示しており価値が高い。

大山寺宮殿の臨時公開(見学無料)


重要文化財(建造物)に指定される大山寺宮殿を臨時公開します。大山寺宮殿は、お参りが可能な外陣と宮殿のある内陣に格子で区切られ、普段は内陣に入ることはできません。臨時公開では、内陣を開放し、宮殿を間近から見学できるようにします。

日時 令和7年10月28日(火曜日) 午前10時~正午 午後2時30分~3時30分

※正午から午後2時まで大護摩供法要の準備、午後2時から午後2時30分まで大護摩供法要のため宮殿の見学はできません。